現場でしか学べないノウハウ

この頃段々と気温も下がり、昼夜の寒暖差もひどくなって参りました。風邪を引きやすい時候ですので、患者様の健康はもちろんのことながら、我々医師も診療を日々きちんと行う為に健康管理を益々しっかりとおこなって行きたいと考えております。

お話は変わりますが、先日、いつものように診療を行っておりましたところ、やはり医療は現場でしかその真髄は学べない、と痛感する場面がございました。
それは、股関節が拘縮して股の関節が開けないご高齢の女性の患者様に、膀胱瘤置カテーテルを挿入する際のことでした。通常カテーテルを挿入する場合、患者様に仰臥位(仰向けになっていただき、医師が仰向けになった患者様の前面から尿道にカテーテルを挿入するのですが、ご高齢の女性の場合、股関節が拘縮していらっしゃる患者様も少なくなく、こうした患者様の場合、仰臥位(仰向け)でのカテーテル挿入は足が思うように開けないため、先述の方法では施術が思うように行なえません。院長である私は、前職で働いていた訪問診療の院でこのような場合は側臥位(横向き)のまま、足を開かずに患者様のお尻の方からカテーテルを挿入させていただくのが一番効果的であると学んでおりましたが、このような患者様は大学病院やクリニックに自力で歩いて通院することが困難でいらっしゃるので、勤務医のままでは遭遇し得ない症例でした。こうした技術が自然と身につく訪問診療は、患者様の実際に根ざした医療であり、私達がいちばん大切であると考える『患者様と共にある医療』の姿であるとしみじみと感じました。これからもスタッフ一同、この想いを大切にして精進していきたいと思います。